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全員の方々に兜、風船、鶴などを
折っていただき、できあがった作品は
お土産としてお持ち帰り
いただきます。

しばしの静寂の後、ポツリポツリと広がる笑顔。
手のひらに乗るほどの異文化体験がとても新鮮。

折り紙

 折紙は一枚の紙から動物や植物その他様々な物を折り上げる日本特有の芸術の一つである。
 折紙はもともと儀式のための道具であった。祭政一致だった古代の神祭りなどで、神が依りつく依り代(よりしろ)として、また禊(みそぎ)や祓い(はらい)を受ける人間の形代(かたしろ)として作り出された。ひな祭りのひな人形も本来は禊ぎのための人形(ひとがた)だったものが江戸時代になって現在のようなひな人形に変化した。このような祈りや占いに用いられた折紙に、我々の祖先は日本独特な美意識や中国から渡来した陰陽思想を加え、神祭りの儀式のための折紙から贈答儀礼のための折形へと変化させ、現在に伝わる折紙の形を編み出した。  贈答の際になくてはならないものとして、折紙を社会に定着させたのは、小笠原氏を始めとする室町から江戸時代の武家故実家(故実家 とは、古くから伝わる礼儀作法や儀式、法令などを調べ、それを伝える役目を 持つ役職)たちで、室町時代にはすでに四十数種の折紙が完成され、小笠原流として伝えられている。
 江戸中期になると和紙の生産が急速に発達し、町方にも日常、和紙に包んで手渡す習慣が普及する。江戸末期には折形は総数四百とも五百ともいわれる種類があったと伝えられる。昭和の初め頃までは日本の家庭では和紙が常備され、和紙に包んで贈り物をする習慣が続く。このように折り紙の起源はかつては生活と密接に関わっていた。
 現在では子供の遊びとして家庭や学校で、色とりどりの四角い折紙から鶴、亀、船、花、風船など、色々な形を作って楽しまれている。
 古くは、おひな様をはじめ人物を折り上げる「古典折紙」、現在でも親から子、子から孫へと伝えられる「伝承折紙」又最近では文化的、芸術的意義を認識し、技術的、美術工芸的な創作折紙も数多く発表されている。世界中に現代折紙作家が次々誕生している。


出典
●古典折紙 佐久間八重女 平凡社
●図解小笠原流礼法入門 日本文芸社
 

 
 
 
 
 
 
 
 

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